関西支部便り  (会員数:68名)   


M友会関西支部R1年9月

文;井本 南海雄 写真;山口 俊一

 <隠岐の島への旅>  

 9月24日、関西支部の一行8名は隠岐の島へ、一泊二日の旅に出掛けました。この旅を計画したのは昨年6月でしたが、大阪北部地震が発生し、それに続く大雨で、住居に被害を受けた会員が多数で1年遅れで実現した旅行になりました。そんな旅行の参加者は田村、山際、山口芳、F山口、原、山口俊、楫、井本(順不同・敬称略)でした。

隠岐は大山隠岐国立公園、日本海に面する島根半島の北50~80KM付近、紺碧の絶海に点在する雄大で美しい自然海岸美を持つ群島です。4つの有人島と約180の無人島で構成されています。最も大きな島は島後で、我々の目的地です。隠岐の島は古くは後醍醐天皇などが流刑された島としても知られています。最大の島後の西郷港は、その形状から北前船の避難港、風待ち港として使われました。現在は隠岐を基地とする漁船も多く、収穫した海産物は境港経由で東京。関西の市場に送られています。また世界的にも貴重な生態系と独自の伝統文化が多く残っていて、隠岐ユネスコ世界ジオパークとして認定されています。空港名も隠岐ジオパーク空港です。

<ジオパーク>

地球科学的な価値を持つ遺産を保全し、教育や観光に活用しながら持続可能な開発を進めるというプログラムで、ジオ(GEO;大地)とパーク(PARK;公園)の組み合わせた語。

<隠岐への足>

隠岐へは大阪から島後の隠岐ジオパーク空港へ、午後1時15分発の空路便が1便だけあります。東京からは出雲で乗り継ぎの1便で計2便。それ以外は新幹線、山陰線を乗り継いで、松江からのフエリー利用です。今回の旅は当然空路です。

<カッパ遊覧船>

ホテルにチェックイン後、夕刻4時ごろから「カッパ観光船」という名の小型船に乗り、隠岐の西郷港内と、それに流れ込む八尾川をカッパの衣装を着たガイドさんの説明を聞きながらの一周観光です。沢山の漁船が夜の出漁の準備をしていました。砂浜が無く、緑の」山々が港を囲んで海に落ち込んで、北前船の避難港だった理由が理解できました。我々が投宿したホテルが海上から見え、一番高いのにも驚きました。

カッパ遊覧船にて
 
 
 
 
 
 
隠岐ユネスコ世界ジオパーク  

<島内観光>  

島内の観光はレンタカーまたはタクシーで自然を見に行くのが主流です。約1万年前に本土から離れて離島になった火山岩で出来た隠岐の島は、南からの対馬海流と北からの寒流が衝突する場所であり、岩やまがそのまま海に落ち込んでいるので砂濱が少なく、そのため緑の樹木が多く、あくまで美しく、遠くからですがローソク岩などの景観を眺めることができました。隠岐の島はもう一度行きたい場所です。

 
水若酢神社⛩の前にて

 
水若酢神社

ロウソク岩 夕刻船から見ると夕日がロウソクの様に見えるとの事

尖閣列島まで1,503km 竹島まで161km と表示されている地点から

 
白島崎展望台にて

<メモ>隠岐の島

① 「隠岐の島・沖ノ島・沖之島・沖の島・沖島」という島名は、何れも「沖に浮かぶ島・海や湖で岸から遠く離れた場所」が由来だ。従って海に面する県にはこの名の島がある。海でない琵琶湖にもある。僅かだが内陸にも沖の地名があるが、遠く離れた原野や田畑も沖と称したらしい。  
隠岐の島は日本中の他の沖の島とは、歴史と格段の品格の良さを示すために隠岐としたのだと思う。
隠;隠れる、の意で流人の島
岐;流人にとって人生の新しい生活の岐路となる場所
ついでに、佐世保SPの住所は佐世保市沖新町だった。

② 隠岐の島は海岸には火山由来で日本海の荒波に削られた断崖・絶壁、奇岩、堡礁が連なり、潮流の関係と思われる北海道と沖縄で見られる植物が同じ場所で生えているという不思議な生態系がある。